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豊漁から一転 秋の味覚「サンマ」に早くも異変…価格は高止まり 年内の漁獲量は低水準に 店長おすすめの魚介類は 福岡

暮らし

2024/09/25 18:00

手ごろな価格で味わえる秋の味覚の代表格「サンマ」。

脂ののった、ふっくらジューシーな身が食欲をそそります。
◆買い物客
「秋と言えばサンマ。わたと一緒に食べるのが1番うまい」

◆買い物客
「ボリュームがあるから、お肉ちょこっとより大きなサンマをドーンと出すのが醍醐味」

8月、北海道・根室市で行われたサンマの初水揚げ。

去年の140倍にあたる約67トンが水揚げされるという「サンマ好き」にはうれしいニュースが話題となりました。

近年続いていた不漁から一転しての「豊漁」。

地元の鮮魚店では1匹80円で売られるなど「庶民の味」の復活を喜んでいました。

あれから1カ月、福岡でのサンマ価格はどうなっているのでしょうか?
25日、福岡市内のスーパーを訪ねてみると…。

◆記者リポート
「こちら、北海道産のサンマがずらっと並んでいます。身は小ぶりですが、2尾で538円ということです」

新物として売られていた2匹入りのサンマの価格は税込み538円。

1匹当たり269円と不漁だった去年と、ほぼ変わらない価格だといいます。

店によると8月中旬の時点では1匹150円程での販売を予定していたものの、入荷直前に仕入れ価格が倍に跳ね上がり高止まりの状態が続いているといいます。
◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「これ以上値上がりすれば、仕入れの量を見直ししながら100円前後で売れる冷凍の塩サンマや輸入品の台湾産のサンマを仕入れて、販売できればと思っている」

手ごろな価格で味わえる庶民の味として親しまれてきたサンマですが、高級魚並みの値上がりで手に取る人も減っているといいます。
◆買い物客(90代)
「高いですね。昔は100円で2匹買えた」

◆買い物客(70代)
「(かつてより)2ランクくらい小さい。家族で毎年食べていたが、値段も高い」
ここ数年で稀にみる豊漁だったはずのサンマ。

この1カ月で一体何が起きているのでしょうか?

◆水産研究・教育機構 主幹研究員 巣山哲さん
「だんだん漁獲量は落ちていくと予測」

水産庁によりますと年内のサンマの漁獲量は去年と同じ低水準になる見通しで、10月にかけては日本近海に来るサンマの量が少なくなるとのデータも。

今シーズンも去年並みの不漁となるのでしょうか?

◆水産研究・教育機構 主幹研究員 巣山哲さん
「サンマが順番に来ているが、(今の魚群は)体長が小さい。量的も少ない」

巣山さんによると8月に漁が解禁された当初は漁場に比較的大きなサンマが多く集まり豊漁に。

しかしその最初の群れがすでにロシア方面に移動し、そのあとに来る群れは体長が小さく量も減っているといいます。

今後のサンマの見通しは?

◆水産研究・教育機構 主幹研究員 巣山哲さん
「これからしばらくの間は獲れない時期が続く。また大きい魚が一時的に獲れて、その後はあまり期待できない」

10月ごろに一時的に大きなサンマがとれる可能性があるものの、その後はいわゆる「不漁の状態」が続くおそれがあるということです。

◆スーパーの店長に聞く おすすめの魚介類は?
今回取材したスーパー「エムズ美和台」によりますと、今後も仕入れ価格が上がっていく可能性があるそうです。

現時点では高値傾向というサンマですが「エムズ美和台」の久松店長に、おすすめのほかの魚介類を聞きました。

まずはサケ。

国産は値上がりしつつありますがチリ産の「銀鮭」は、脂が乗っていて値段もお手頃だということです。


そして北海道産のホタテ。

これからの季節、鍋料理にも入れるのもいいですし、海産物全般が高騰している中、今のところ大幅な値上がりはしていないということです。

買い物の際、注目してみてはいかがでしょうか。

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