「不倫出張」の田川市長に問責決議案可決　報酬カット引き上げにも「オークションじゃないんだから」と批判の声　新年度予算案は審議入り　福岡

市長の不倫問題で揺れる福岡県田川市。

市議会で追及が続く中、市長に対する問責決議案が6日、可決されました。



田川市の村上卓哉市長は去年11月と今年1月に公務で出張した際、不倫関係にあったという市の女性職員を随行させ、ホテルの自室に招き入れるなど不適切な行為があったことを2月に認め、謝罪しました。

また、約2年残る在任期間の報酬を30%カットする方針を示していました。



公金を使った出張中の不貞行為に田川市民は…。

◆田川市民
「市民としたら不愉快です、許せん。（市長の座は）違う人にいてもらいたい」

◆田川市民
「『辞めろ』までは言わないですけど、『辞め』は『逃げ』だと思うので、反省して次に生かすじゃないですけど…」



「辞職」の文言が飛び交う中、市議会の4日の一般質問では追及が相次ぎました。

◆今村寿人市議
「市長には即刻辞任をしていただきたい。公金を使って不倫出張を繰り返していたことに市民は怒っています。住民がどんな思いで納税しているか分かりますか？」

◆村上卓哉市長
「反省をして心を入れ替えて、市政に取り組むことで皆様方の信頼回復に努めたい」

村上市長は辞職しない意向を改めて示しましたが、田川市が職員を対象に行った緊急のアンケートでは厳しい声が…。

◆市職員への緊急アンケートの回答
「職員として、今の市長の命令に従うことはむなしさしかありません」
「報酬削減で居座ろうなんて笑止千万」



こうした状況で迎えた6日、市議会では市長の不倫出張問題をきっかけに2週間延期されていた新年度当初予算案の審議入りの是非が議論されました。

◆記者リポート
「午前9時30分です。議会運営委員会が始まります」

◆村吉勇介市議
「市民の方への生活に直結するような予算ですので、それはそれで市長の責任と分けて、話を進めていきたい」

◆永松広宣市議
「田川市が今後スムーズにいろんなことをやっていけるのか、そういう市長の提案を受けるのはどうなのか」

意見は割れましたが、採決の結果、審議入りが決定しました。



一方、村上市長は議会に対し在任期間中の報酬カットについて、当初言及した30%から50%に引き上げることを副市長を通じて申し入れました。

これに対して市議からは「オークションじゃないんだから」などと批判的な意見も上がり6日、問責決議案が議会出席者全員の賛成で可決されました。

混乱はしばらく続きそうです。