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「柳田バットで4安打」から出場機会増 ソフトバンク谷川原が明かす師匠への感謝とバットの”その後”

ホークス

2022/09/07 08:00

 ソフトバンクの谷川原健太捕手(25)が出場機会を大幅に増やしている。7年目の今季は4月に1軍昇格し、9月6日がデビューした昨年を上回る60試合目の出場。8月中旬に主力が新型コロナウイルス観戦で大量離脱したことに伴いスタメン起用が増え、快音を重ねチームの危機を救ったことは記憶に新しい。

 その8月、最もインパクトを与えたのは23日の楽天戦(楽天生命パーク宮城)だった。4打数4安打4打点。3安打以上はプロ初、しかも二塁打2本、三塁打2本の内容でこれでもかとばかりにアピールした。

 この試合で使っていたバットが柳田にもらったものだったことも話題となった。自主トレを共にする師匠はその前日22日にコロナ陽性と判定され離脱。さまざまな思いを胸に大暴れした谷川原がバットをもらった経緯を明かした。

 「(選手)ロッカーが隣なんですけど、自分では使わないらしくて『これ使う?』って言われて。 グリップは太いけどめちゃくちゃ振りやすかった 。自分が使っていたバットももちろん良かったんですけど、変えたいなという気持ちもあったので頂きました」

  大切なバットを見つめる笑顔はまるで野球少年のようだ。とはいえ使わないわけにはいかないため、打撃練習では最後の方に少しだけ使うようにしている。打席に立つ際はバットの先に刻印された「柳田悠岐」の文字を自分の方に向け、念を込めて投手と対峙する。そうすると「おまえなら打てる」と師匠に言ってもらっている気がするという。

 「練習では折りたくないので…。(活躍した後)柳田さんに『バットのおかげで打てました』と伝えたら『おまえに合ってるんよ。また頑張れ』と言っていただきました。打つことが恩返しなので、もっともっと打てるように頑張りたい。折れたらもう一本もらいます(笑)」

 登録は捕手ながら、現在は強肩、俊足を生かした外野起用がメイン。牧原大、周東、柳町がコロナで離脱している間は中堅でのスタメン出場も増え、9月4日の西武戦では中堅で先発出場し、途中から捕手としてマスクをかぶった。「外野、キャッチャー、どっちもやっているので大変ですけど自分の武器なのでやりがいはあります」。使っているグラブはミット4個、外野用4個、内野用1個。球界全体にユーティリティープレーヤーが増えてきた中でも、今のホークスで第3捕手の立場を兼ねる谷川原の役割は貴重といえる。

 コロナで離脱していた選手のうち、柳田、中村晃、川瀬は9月第1週に復帰。6日の楽天戦で牧原大、周東も戻ってきた。主力の復帰に伴い野村大、増田らが残念ながら2軍落ちとなったが、藤本監督に”ちびっこ軍団”と称された若手選手たちの中でも長男的位置付けの谷川原は引き続き1軍でアピール機会をうかがう。「シーズンも終盤。優勝争いの中で少しでも貢献できるように頑張ります」。柳田バットでつかんだ感覚を本物のブレークへの足がかりとする。

 (TNC「ももスポ」6日オンエア・YouTube「ももスポチャンネル」より)
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