1キロ13万円で落札「見た目はまるで牛肉の高級部位」“幻の食材”生のナガスクジラが市場で競りに　福岡

1キロ10万円を超える値段が付きました。

競りにかけられたのは「最高峰の味」と称される幻のような食材です。



11月29日未明、水揚げされたばかりの魚が並ぶ福岡市の鮮魚市場。

そこにいつもとは少し違う一角がありました。

◆記者リポート
「活きのいい魚が並べられたその先に、多くの人が集まっています。一体、何が競りにかけられているのでしょうか」



仲買人の視線の先には…。

◆仲買人
「久しぶりにナガスクジラ入ったんでいいですね。生というのが価値があると思う、ナガスクジラの」

きれいな赤身に上品な脂。

幻といわれる食材、冷凍されていないナガスクジラです。



体長20メートルを超える堂々とした体躯から「クジラの王様」とも呼ばれるナガスクジラ。

国際的な批判を受け、商業捕鯨が一時停止されていたためナガスクジラも幻の食材となっていましたが、去年から捕獲対象となり福岡でも競りが行われました。

全国的にみても今年最後となるナガスクジラの競りとあって、市場内には威勢のいい声が響き渡りました。



◆記者リポート
「競り落とした男性は笑いが止まらないといった表情ですね、満足げです」

Q.笑いが止まらないですね？
◆競り落とした男性
「クビになりますよ、買いすぎ！」



背びれから尾の付け根にかけての最高級部位でクジラの大トロとも呼ばれる「尾の身」。

この日最高額となる1キロ当たり13万円で落札されました。

記者も特別に試食させてもらうことに…。

◆記者リポート
「ナガスクジラの尾の身、見た目は完全に牛肉の高級な部位、この一切れが1300円分です。かみ応えはしっかりありますが脂のサシの部分がすっと溶けていく後に、クジラの旨みが残ります。食べたことないすごい味、おいしい」

競り落とされたナガスクジラの肉は主に、福岡市内の飲食店に届けられるということです。