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団地が直面する“2つの老い”…住民の高齢化と建物の老朽化 “成長都市”けん引した高島市政の光と影 福岡市長選挙

政治・行政

福岡市長選挙

22分前

13日に投開票される福岡市長選挙は過去最多となる13人が立候補し、異例の混戦となっています。

大きな争点の1つが4期16年続いた高島市政の評価です。

都心の大規模再開発などで成長を続けてきましたが、足元では切迫した現実が広がっています。
◆記者リポート
「福岡市早良区の美室団地です。こちらでは今、大規模な修繕工事が行われています。一見白くてきれいな壁ですが、近くで見るとたくさんの印がつけられていて、中は空洞ができるなど修繕には相当な手間がかかる見込みです」

1970年代に高度経済成長の波に乗り、次々と建てられた”憧れの団地”。
築50年を迎えた美室団地では、10月から13棟すべてで大規模な修繕工事が進められています。

近年の建材費高騰などの影響を受け、工事費用は当初の計画から2倍以上に跳ね上がりました。

福岡市は住宅全体の約8割を共同住宅が占め、約5600棟ある分譲マンションのうち築40年以上の物件が今後10年で全体の半数を超える見通しです。

そこに追い打ちをかけるのが「住民の高齢化」です。

市の推計によりますと総人口は2040年に約170万人でピークを迎え、65歳以上の高齢者の数は2050年には52万人に達する見込みです。
市内7区のうち高齢者の割合が4人に1人と最も高いのが城南区です。

その城南区にある油山団地は築50年を超えた5階建ての建物が19棟並び、約460世帯が暮らしています。

その4割近くが75歳以上の後期高齢者世帯で、これまで住み続けてきた人だけでなく、戸建てを手放して「終活」を見据えて移り住む高齢者もいるといいます。
◆8年前に引っ越してきた男性(78)
「持ち家で一軒家で住んでいたんですけど、もう40年ぐらいなるもんで、もうそろそろ水回りとか修理するのも大変だなっていう感じで。やっぱり一番の決め手はきれいだったこと。落ち葉がほとんどなかった、あぁいいねって」

管理組合の白井理事長に案内してもらうと、築50年ながらも管理が行き届いている様子がうかがえます。

◆油山団地管理組合 白井節理事長
「12年に1回、大規模修繕やってまして、これはちょうど2年前に全部(全棟)一斉にね」
Q.いくらかかりましたか
「3憶5000万円くらい」

各世帯から集める月額7000円の修繕積立金で今回の工事は乗り切ることができましたが、年金暮らしの世帯が多く、今後の値上げには頭を悩ませています。
老朽化した建物と住民の高齢化への対応。

団地はいま2つの「老い」と向き合うことに迫られています。

◆油山団地管理組合 白井節理事長
「ハードの面、建物の方は、ある程度お金の工面だけできればできるわけですけど、住んでる方の対応というのはお金の問題だけじゃないですよね。2024年に初めて孤独死というのがありまして、それから今年までに4件発生しております。(高齢者が多いと)当然そういう(孤独死の)発生する確率も高いというか、可能性は十分ある」

切迫する課題のひとつが「孤独死」です。

この団地でひとり暮らしをする後期高齢者は約50人。

2024年に70代の女性が孤独死した際には、相続人がいなかったため部屋の清算にかかった約20万円を管理組合で負担したといいます。

本来、管理組合の役割は建物の維持や管理ですが、住民の高齢化が進む中、災害時の避難支援や孤立防止の見守りなど、求められる役割は大きくなっています。

◆油山住宅管理組合 白井節理事長
「こういう団地というのは地域と非常に関係が深い。民生委員さんにそういうの(高齢者の情報)を我々は教えてくださいと言っても教えてもらえない。『これは個人情報の関係で』と。ですから行政の方からも情報を教えてほしいということはありますね」

市民の暮らしをどのように守っていくのか。

福岡市の未来のリーダーに、重い課題が突きつけられています。
◇  ◇  ◇

福岡市長選にはごらんの新人13人が立候補しています。

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