連敗止めたソフトバンクの新”キャプテン”　指名したのは松田「ドーンって座ってるだけで十分」

　リーグ4位から抜け出せないソフトバンクが20日の楽天戦で8試合ぶりの白星を挙げた。連覇が遠のき、クライマックスシリーズ（CS）進出の3位以内が現実的な目標となった今、ナインはどんな思いで戦っているのか。後半戦に入りベンチスタートが増えながらも先頭に立って声を出し続ける「熱男」こと松田宣浩内野手(38)に聞いた。（聞き手＝吉川貴司）

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ー今のコンディションは
体に痛いところもないし、やっているのは体を鍛えて野球の技術をあげること。一打席一打席、一球一球、無駄にはしたくない、そういう思いでやっています。

ー残り30試合を切った
例年のように1位にいれば発言も違ってくると思うけど、現状は4位。Bクラスなので、そこはしっかり受け止めてやっていきたいと思っている。

ー通算300号まであと1本
今シーズンの早い段階で打っていたら良かったけどここまで持ち越している現状も反省しないといけない。ただ、299号を打ったという現状はある。まずは300本をクリアしたい。

ー通算300号はどんな1本にしたい？（ギネス世界記録に認定されたペイペイドーム外野席の人型ロボット応援団）pepper（ペッパー）に当てる？

ホームランは(飛距離）100メートルもペッパーに当たるのも変わらないので、僕はぎりぎりでいいですね。フェンスを越えたらホームランなので。

ーやはり本拠地で打ちたいのでは
本当ならこの前、久しぶりにスタメンで出た(16日ロッテ戦の）4打席で1本打ったら最高だったけど、ビジターでも打てたら

ー「300熱男」のパフォーマンスは
300本は誰にでも打てるわけではない。メモリアルなので、ええもんにしたいですね（笑）。とにかく早い段階で打って次の目標に迎えたらいい。

ーチーム状況は苦しい。最終戦でサヨナラ打を打って優勝した2014年など、苦しい時も経験してきたベテランとして今、思うことは
強い時は何をしても強いけど、弱い時は何しても弱いと思う。だけどそこを打破しないといけない。やはり上のチームがいるのでみんなで束になって戦うしかない。残り試合で何が起こるかも分からないし、残りのシーズンでもっと上にもいけるし、下にいくかもしれないと思うとやりがいがある時期になってきた。一生懸命やるだけです。

ー試合前の円陣での声出しなど、雰囲気はいいように見える
そうですよ。4位だから雰囲気が悪いとか去年みたいに優勝したから雰囲気がいいとかじゃなく、ホークスらしい雰囲気っていうのはあまり変わっていないので。そこが変わったらまずいかなとは思うけど、変わってはいない。

ー自身が雰囲気をつくることはない？
僕はそういう役ではないです。キャプテン・デスパイネがいるので。

ーデスパイネ選手？
え、知らないんですか？　キャプテンはデスパイネなんですよ、今シーズン。選手内、野手内では。だからデスパイネが打席に入ったらベンチから「キャプテーン！」って、めっちゃ声（中継映像に）入ってると思うんですよ。最近はデスパもデスパで「キャピ」って言葉に良い気持ちになって打席に入っていますよ。

ー指名したのは？
僕です（笑）

ーユニホームにはキャプテンマーク付いてないですよね？
見えない「C」がついているので（笑）

ーキャプテンとしての役割は
あんまり、何も言わない。試合中はドーンって座ってるんで、それだけで十分です。

ーこの先の戦いへ向けて
まだまだ諦めるわけにはいかない。ホークスの勝ちと、個人的には僕の熱男、ホームランを期待してくれているファンがたくさんいるのを感じている。プロ野球選手なのでファンの皆さんの期待に応えるプレーをしたい。まだまだ熱く、熱く、プレーしたい。

ー300号達成時のボードも用意されているんですよね
リーチがかかってから（取材対応をしていた）目の前にいるスーパー広報、西田のてっちゃん（哲朗氏）がボードを毎試合持ってきてくれている。この西田広報のためにも早く打ってあげたいと思います。

　(TNC「ももスポ」21日オンエア・YouTube「ももスポチャンネル」より／取材・構成＝長崎翔太）