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卵高騰で「福岡産」に脚光 殻を除いた『液卵』が全国的に注目 冷凍で2年間保存可 「需要増えている」

暮らし

21時間前

米や野菜に続き卵の価格も高騰しています。

卵不足に陥った2023年の「エッグショック」を思い起こさせる状況の中、いま「福岡産」のある卵が注目されています。
おでんの具やオムライスなど、どのジャンルの料理でも欠かせない卵。

「物価の優等生」とも言われてきましたが、いま異変が起きています。

◆買い物客
「ちょっと高いですね」

◆買い物客
「卵焼きをお弁当に入れるので大体毎日使いますね。なんかびっくりするぐらい、なにもかもが(値段が)上がっている」
取材班が訪れた福岡市東区のスーパーでは、Lサイズの卵10個入りが13日時点で税込み300円を超えていました。

◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「もうちょっときつくなって来た感じです。こんな高くなっているのは、やっぱり売りづらいな」

JA全農たまごによりますと、福岡のたまごMサイズ1キロあたりの卸売価格は291円で、1月から急上昇しています。

一体なぜこんなに値上がりしているのでしょうか。
◆記者リポート
「こちらでは機械を使って卵のパック詰めの作業が行われています」

1日に約3万パックを全国に出荷する福岡県宗像市の「株式会社エミー」では代表が頭を抱えていました。

◆株式会社エミー 森田潤年代表
「鳥インフルエンザで鳥が処分されて羽数が減っているというのが一番の原因です」

価格高騰の原因である鳥インフルエンザ。

今年、福岡県内では起きていませんが全国では51件発生していて、1月の発生件数は「エッグショック」となった2023年を上回りました。
このため…

◆株式会社エミー 森田潤年代表
「全国的に卵が足りないので、福岡から関東の方に卵を出荷している。全国的なバランスの中で卵の価格が上がっているというのが実情」

鶏の殺処分が相次ぐ関東や名古屋などに、本来福岡で消費されるはずの卵が「流出」していることで県内で卵が品薄に…

現在も値上がりが続いているといいます。

◆株式会社エミー 森田潤年代表
「鶏がいなくなり、新しく鶏舎に入って卵を生み始めるには最低でも半年、もしくは1年ほどかかる。品薄の状態は当面半年くらいは続くのでは」
こうした中、卵に「ひと手間」加えたある商品が全国的に注目されています。

福岡県内の製造工場を訪ねると…

◆記者リポート
「九州近郊から集められた卵が液体の中へ入れられていきます。そして、エレベーターのように上がっていきます。何が作られているのでしょうか」

きれいに洗浄された卵はレーンに乗り別の場所へ。

その後、卵が割られ新鮮な黄身と白身が姿を現すとー

穴へと吸い込まれていきました。

Q.これはなんですか?
◆従業員
「液卵ですね。卵の中身を取り出して販売しています」

この会社は液状の卵「液卵」を専門に製造するメーカーです。
液卵とは殻を取り除いて撹拌した卵のこと。

この会社では主に飲食店向けに、年間約12億個の卵から液卵を製造しています。

冷凍することで約2年間、保存可能。

また、卵が安い時期に大量に加工・冷凍し保存できるため、市場価格に左右されにくく、安定した価格での販売も可能です。

この会社では今年度卵の価格高騰などを受け、販売量が前年より約4000トン増える見通しです。
◆イフジ産業株式会社 セントウさん
「液卵を冷凍した商品に関しては年間の固定価格で販売している。そういった需要が増えているのは事実。安定的に液卵を供給することによって、日本の食を陰ながら支えていきたい」

歯止めがかからない卵の価格高騰。

福岡の企業の「液卵」が救世主となるのか期待が集まっています。

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