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「シカ」「イノシシ」から醤油 福岡工業大学と醤油製造元が3年かけて開発 害獣を新たな食の資源に 肉ならではの“強いうま味”も 一般販売目指す

暮らし

3時間前

農作物の食害などで捕獲・駆除される野生動物を新たな食の資源として活用する調味料が、福岡で開発されました。
ベーコンが入ったニンニク香るスープパスタに、セロリと赤タマネギのピクルスが添えられたロースト肉。

どれもおいしそうな料理ですが、味の決め手となっているのが、シカとイノシシの肉から作られた「鹿醤油」と「猪醤油」です。

野生のシカやイノシシをめぐっては、住宅街など人間の生活圏で目撃されるケースが相次いでいます。

静岡県沼津市では、駅から約1.5キロの場所にある河川敷にシカの群れが住みつき、近くの田んぼでは、稲を食べられる農業被害も起きています。

こうした野生動物は農作物への被害などを防ぐために捕獲・駆除されていますが、その肉の8割以上は廃棄されているといいます。
そこで、駆除した野生動物の肉を新たな資源として生かそうと「福岡工業大学」と福岡県内87の醤油醸造元が加盟する協同組合がタッグを組み、約3年かけて開発したのがこの2つの醤油です。

◆福岡工業大学 工学部 生命環境化学科 長谷靜香 准教授
「一般的な大豆を原料とした醤油と同じ作り方。肉から醤油ができることに今でも驚いている」

製造には一般的な醤油と同じ技術を使っていますが、大豆の醤油に比べて苦みが少なく、うま味が強い傾向があるということです。
さらに研究チームが注目しているのが、肉に含まれる成分です。

◆福岡工業大学 工学部 生命環境化学科 長谷靜香 准教授
「一般的な大豆も、シカ肉もイノシシ肉も、たんぱく質が豊富なのは共通しているが、シカ肉・イノシシ肉は、それに加えてイミダゾールペプチドという特殊な成分を含んでいて、疲労回復や運動能力の向上に役立つことが報告されていて、その成分が醤油に加工後も残ることを期待して製造している」
このパスタは、コンブだしのスープに「猪醤油」を加えています。

◆記者リポート
「いただきます。臭みとか全くないですね。醤油の味に深みがある感じでものすごくおいしいです」
続いて、「鹿醤油」を使ったピクルスは…

◆記者リポート
「おいしい。こちらも全く臭みがないですね。お酢だけではない旨味が感じられます。酸味をちょっとまろやかにしてくれている感じがします」

◆福岡工業大学 工学部 生命環境化学科 長谷靜香 准教授
「臭い・おいしくないというマイナスイメージがあるので、そうではなくてコクをプラスできる。良い調味料だということを伝えていきたい」

研究チームは今後、原料となる肉の安定確保などの課題を解決し、一般販売を目指すとしています。

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