2023/03/02 14:25
出生数80万人割り込み過去最少 福岡で『チルドレンファースト』の自治体も 「2人目も考えられる」
暮らし
2023/03/03 19:00
「子育て支援」について、少子化が加速する中、岸田首相の掲げる「異次元の対策」を待ってはいられないと、独自に力を入れている自治体を取材しました。
2月28日に厚生労働省が公表した統計によりますと、去年、国内で生まれた赤ちゃんの数が初めて80万人を割り込み、7年連続で過去最少を更新しました。
推計より10年以上早いペースで少子化が進んでおり、危機的な状況です。
<1月26日 参院本会議>
◆立憲民主党 水岡議員
「『異次元の少子化対策』の『異次元』とは、具体的にどのような意味ですか?」
「子ども・子育て予算は、いつまでに、いくらを投入するつもりでしょうか」
◆岸田首相
「年齢、性別を問わず、皆が参加する、こうした次元の異なる少子化対策を実現したいと考えております」
岸田首相が「6月までに大枠を示す」としている『異次元の少子化対策』。
その規模や具体的内容がいまだ見えない中で加速する少子化に、福岡県民は…
◆30代
「子供ができると仕事をセーブしないといけなくなるので、収入面でのサポートがあると、子供が産みやすい環境になるのかなと思います」
◆30代
「僕らも2人目が欲しいんですけど、『うーん』って形はあるので、不安があったりとかですね」
こうした中、独自の対策で「子育て支援」に力を入れている自治体が福岡県内にありました。
その具体的な取り組みとは?
◆古賀市 田辺一城 市長
「チルドレンファーストという理念を掲げて・・・」
◆相川彩花さん
「とても助かるなと、ありがたいなと思いました」
◆川崎キャスター
「きょうは古賀市に来ています。こちらの施設は、福祉課、健康介護課があって、ほぼ市役所のような感じなんですが、2階に上がってみます。2階に上がってくるとこちら、小さい子供たちがたくさん遊んでいるんですよ」
2022年、生まれた赤ちゃんの数が80万人を割り込み過去最少を更新する中、古賀市では独自の対策で子育て支援に取り組んでいます。
◆川崎キャスター
「これは今、何をやっているんですか?」
◆古賀市子育て支援課 保健師 甲聡子さん
「主に1歳児を対象に、お母さんたちと子供のふれあい遊びを中心とした『1歳誕生広場』というのをやっています」
◆川崎キャスター
「これは古賀市がやっているイベント?」
◆甲さん
「古賀市独自で毎月定例の行事としてやっています」
イベントの他にも、施設内には無料で利用できる広々としたプレイルームや、育児全般の相談を受け付ける子育て支援課も設けられています。
◆川崎キャスター
「こういうイベントを自治体がやっていることに関しては?」
◆参加者
「素敵なことだと思います。市が寄り添ってくれている感じがして、うれしいです」
参加した保護者からも高い評価を得ているこの取り組み。
市はどう捉えているのか?
川崎キャスターが古賀市長を直撃しました。
◆川崎キャスター
「古賀市の取り組みは県内でも充実していますか?」
◆古賀市 田辺一城 市長
「比較は難しいんですが、古賀市としては相当程度、きめ細かく当事者個人にアプローチして機会を作っていくことはかなり意識的にやっています」
加速する少子化の問題に古賀市も悩まされ、出生率は、ここ数年、福岡県の平均を下回っています。
そこで古賀市は2018年から『チルドレンファースト』を掲げて子育て支援を強化。
金銭面だけでなく、育児に寄り添う支援として取り組んでいます。
◆古賀市 田辺一城 市長
「手応えは出始めている。率直に言って、子育てのソフト政策だけで大きな結果が短期間で生まれるのはかなり困難性が高いと思っています。子育て支援策とは『寄り添うこと』なので。多額の費用が無くてもきめ細かな支援ができるものはたくさんある」
さらに古賀市では、継続的な子育て支援を掲げ、こんな対策も。
◆職員
「赤ちゃんがいる家庭に訪問させていただいています」
Q.初めて訪問する家庭?
◆職員
「妊婦さんの時にお話させてもらって、今度は赤ちゃんが生まれたから訪問します」
職員が訪れたのは、生後2カ月の赤ちゃんがいる家庭。
去年6月、佐賀県から引っ越してきました。
◆職員
「先に赤ちゃんのお洋服を脱がせてもらって、(オムツ)1枚で計りましょうか」
古賀市では、出産間近の時期から産後約1年まで、トータル的な育児サポートのため、訪問サービスを行っています。
何度利用しても料金は無料です。
◆相川彩花さん
「最近ミルクを飲ませてみよるとですけど、全く飲まない」
◆職員
「心配になりますよね。哺乳瓶を嫌がる感じ?」
◆相川彩花さん
「そうです」
◆職員
「お母さんのおっぱいに慣れている子は哺乳瓶の乳首自体を嫌がる子もいるので、体重が増えているから」
◆相川彩花さん
「大丈夫ですか」
◆職員
「うん」
2回目の訪問となったこの日は、子育ての相談から市内の施設の案内まで幅広く行われました。
そして最後に…
◆職員
「古賀市が今年度から始めている『うまれてきてくれてありがとうBOX~こがたからばこ~』をプレゼントさせてもらっています」
◆相川彩花さん
「めっちゃありますね」
赤ちゃんに必要なオムツやおしり拭きなどから、市内の施設で使える3000円分の買物券まで、無料で提供しています。
◆相川彩花さん
「地元がこっちじゃないから、古賀市に来たばかりだし、頼れる友達とか親とかいないので、来てくれて相談に乗ってくれたりとか、いろんな情報を教えてくれるので、とても助かる、ありがたいなと思いました。2人目も考えられるかなと」
独自の子育て支援で少子化対策に取り組む古賀市。
街の将来を担う子供たちをどう育てていくのか、自治体の苦悩は続いています。
2月28日に厚生労働省が公表した統計によりますと、去年、国内で生まれた赤ちゃんの数が初めて80万人を割り込み、7年連続で過去最少を更新しました。
推計より10年以上早いペースで少子化が進んでおり、危機的な状況です。
<1月26日 参院本会議>
◆立憲民主党 水岡議員
「『異次元の少子化対策』の『異次元』とは、具体的にどのような意味ですか?」
「子ども・子育て予算は、いつまでに、いくらを投入するつもりでしょうか」
◆岸田首相
「年齢、性別を問わず、皆が参加する、こうした次元の異なる少子化対策を実現したいと考えております」
岸田首相が「6月までに大枠を示す」としている『異次元の少子化対策』。
その規模や具体的内容がいまだ見えない中で加速する少子化に、福岡県民は…
◆30代
「子供ができると仕事をセーブしないといけなくなるので、収入面でのサポートがあると、子供が産みやすい環境になるのかなと思います」
◆30代
「僕らも2人目が欲しいんですけど、『うーん』って形はあるので、不安があったりとかですね」
こうした中、独自の対策で「子育て支援」に力を入れている自治体が福岡県内にありました。
その具体的な取り組みとは?
◆古賀市 田辺一城 市長
「チルドレンファーストという理念を掲げて・・・」
◆相川彩花さん
「とても助かるなと、ありがたいなと思いました」
◆川崎キャスター
「きょうは古賀市に来ています。こちらの施設は、福祉課、健康介護課があって、ほぼ市役所のような感じなんですが、2階に上がってみます。2階に上がってくるとこちら、小さい子供たちがたくさん遊んでいるんですよ」
2022年、生まれた赤ちゃんの数が80万人を割り込み過去最少を更新する中、古賀市では独自の対策で子育て支援に取り組んでいます。
◆川崎キャスター
「これは今、何をやっているんですか?」
◆古賀市子育て支援課 保健師 甲聡子さん
「主に1歳児を対象に、お母さんたちと子供のふれあい遊びを中心とした『1歳誕生広場』というのをやっています」
◆川崎キャスター
「これは古賀市がやっているイベント?」
◆甲さん
「古賀市独自で毎月定例の行事としてやっています」
イベントの他にも、施設内には無料で利用できる広々としたプレイルームや、育児全般の相談を受け付ける子育て支援課も設けられています。
◆川崎キャスター
「こういうイベントを自治体がやっていることに関しては?」
◆参加者
「素敵なことだと思います。市が寄り添ってくれている感じがして、うれしいです」
参加した保護者からも高い評価を得ているこの取り組み。
市はどう捉えているのか?
川崎キャスターが古賀市長を直撃しました。
◆川崎キャスター
「古賀市の取り組みは県内でも充実していますか?」
◆古賀市 田辺一城 市長
「比較は難しいんですが、古賀市としては相当程度、きめ細かく当事者個人にアプローチして機会を作っていくことはかなり意識的にやっています」
加速する少子化の問題に古賀市も悩まされ、出生率は、ここ数年、福岡県の平均を下回っています。
そこで古賀市は2018年から『チルドレンファースト』を掲げて子育て支援を強化。
金銭面だけでなく、育児に寄り添う支援として取り組んでいます。
◆古賀市 田辺一城 市長
「手応えは出始めている。率直に言って、子育てのソフト政策だけで大きな結果が短期間で生まれるのはかなり困難性が高いと思っています。子育て支援策とは『寄り添うこと』なので。多額の費用が無くてもきめ細かな支援ができるものはたくさんある」
さらに古賀市では、継続的な子育て支援を掲げ、こんな対策も。
◆職員
「赤ちゃんがいる家庭に訪問させていただいています」
Q.初めて訪問する家庭?
◆職員
「妊婦さんの時にお話させてもらって、今度は赤ちゃんが生まれたから訪問します」
職員が訪れたのは、生後2カ月の赤ちゃんがいる家庭。
去年6月、佐賀県から引っ越してきました。
◆職員
「先に赤ちゃんのお洋服を脱がせてもらって、(オムツ)1枚で計りましょうか」
古賀市では、出産間近の時期から産後約1年まで、トータル的な育児サポートのため、訪問サービスを行っています。
何度利用しても料金は無料です。
◆相川彩花さん
「最近ミルクを飲ませてみよるとですけど、全く飲まない」
◆職員
「心配になりますよね。哺乳瓶を嫌がる感じ?」
◆相川彩花さん
「そうです」
◆職員
「お母さんのおっぱいに慣れている子は哺乳瓶の乳首自体を嫌がる子もいるので、体重が増えているから」
◆相川彩花さん
「大丈夫ですか」
◆職員
「うん」
2回目の訪問となったこの日は、子育ての相談から市内の施設の案内まで幅広く行われました。
そして最後に…
◆職員
「古賀市が今年度から始めている『うまれてきてくれてありがとうBOX~こがたからばこ~』をプレゼントさせてもらっています」
◆相川彩花さん
「めっちゃありますね」
赤ちゃんに必要なオムツやおしり拭きなどから、市内の施設で使える3000円分の買物券まで、無料で提供しています。
◆相川彩花さん
「地元がこっちじゃないから、古賀市に来たばかりだし、頼れる友達とか親とかいないので、来てくれて相談に乗ってくれたりとか、いろんな情報を教えてくれるので、とても助かる、ありがたいなと思いました。2人目も考えられるかなと」
独自の子育て支援で少子化対策に取り組む古賀市。
街の将来を担う子供たちをどう育てていくのか、自治体の苦悩は続いています。
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