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糸島エリアに「カキ小屋」続々開店も…猛暑で異変 「中がスカスカ」「海水温1℃上がるとものすごい環境の変化」 “暑さに強い”新品種に期待も 福岡

気象・災害

2024/10/23 18:00

10月も後半となり、これから旬を迎える「カキ」。

福岡でもこのところ「カキ小屋」が続々とオープンしていますが、今年は猛暑でカキに異変が起きているようです。

栄養価が高く、「海のミルク」とも呼ばれ、生産量が日本一の広島では21日、水揚げがスタートしました。

例年、水揚げが始まるのは10月1日。

しかし、今年は異例の猛暑で海水温が下がらず、身が大きく育たなかったため、約3週間遅れての水揚げ開始となりました。



では、福岡の現状はどうなっているのか。

糸島市の漁港を訪ねると、毎年恒例の「カキ小屋」がすでに今年もずらり。

糸島エリアに約30カ所あり、10月上旬から順次オープンしています。



23日朝、取材班が船に同乗し養殖場へ向かうと…

◆記者リポート
「カキが引き上げられました。びっしりとカキが付いています」



Q.今年の出来はどうですか?
◆ケンちゃんカキ 仲西一男さん
「まあまあ良いと思いますよ。常連さんは今年のカキの方が味が濃いと喜ばれています」

1年間手塩にかけて育てたというカキのお味は?



◆記者リポート
「ぷりぷりです。とっても甘くて濃厚でおいしいです」

平日にもかかわらず、カキ小屋には客の姿が…

◆来店客
「東京から来ました。身がたっぷりでとてもおいしいです」



しかし、糸島市内にある別の漁港では異変が起きていました。

◆大黒丸 中西圭一郎さん
「今年は大きく育ったやつはちょっと死んだものが多いですね。口開けて中がスカスカ、空。生きているのは口閉じてくっついているという感じです」

この漁港で育てているのは、多くが宮城県産のカキ。

例年なら今の時期、食べ頃のはずですが、8割以上が「死滅」しているといいます。

カキ小屋の中には、一時的に持ち帰りの販売や平日の営業の取りやめを検討している店もあるということです。



◆大黒丸 中西圭一郎さん
「大体9月ごろには水温が下がるんですけど、真夏くらいの水温だったので、死んだのか、大きくなっていないのかなと思います」

カキが「死滅」した原因は、夏以降の厳しい暑さ。

福岡では海水温が例年より2℃ほど高い状況に…

カキは本来、夏場に産卵し、秋以降には栄養を蓄え身を太らせますが、今年は秋も水温が高く死滅してしまったのです。



◆糸島漁業協同組合 鹿毛俊作さん
「海の水温が1℃上がるとものすごい環境の変化なんですよ。このままずっと(水温が)上がっていけば、どんどん死ぬ量も増えていくかもしれないですね」



「夏」の猛暑が引き起こした「冬」の味覚の異変。

ただ、生産者は無事に生育したカキの身入りは良いとしていて、今後のカキの味にも期待して欲しいとしています。

そんな中、注目されているのが「三倍体カキ」という品種です。

通常、カキは夏に産卵期を迎え、栄養を使い切ってしまうため、身が痩せてしまうことが課題でしたが、「三倍体カキ」は産卵しにくく品種改良されたため、夏も身が痩せにくくなり、暑さが長引いても「死滅」しにくいとされています。

今シーズンから糸島の一部のカキ小屋でも養殖されているということです。
10月も後半となり、これから旬を迎える「カキ」。

福岡でもこのところ「カキ小屋」が続々とオープンしていますが、今年は猛暑でカキに異変が起きているようです。

栄養価が高く、「海のミルク」とも呼ばれ、生産量が日本一の広島では21日、水揚げがスタートしました。

例年、水揚げが始まるのは10月1日。

しかし、今年は異例の猛暑で海水温が下がらず、身が大きく育たなかったため、約3週間遅れての水揚げ開始となりました。
では、福岡の現状はどうなっているのか。

糸島市の漁港を訪ねると、毎年恒例の「カキ小屋」がすでに今年もずらり。

糸島エリアに約30カ所あり、10月上旬から順次オープンしています。
23日朝、取材班が船に同乗し養殖場へ向かうと…

◆記者リポート
「カキが引き上げられました。びっしりとカキが付いています」
Q.今年の出来はどうですか?
◆ケンちゃんカキ 仲西一男さん
「まあまあ良いと思いますよ。常連さんは今年のカキの方が味が濃いと喜ばれています」

1年間手塩にかけて育てたというカキのお味は?
◆記者リポート
「ぷりぷりです。とっても甘くて濃厚でおいしいです」

平日にもかかわらず、カキ小屋には客の姿が…

◆来店客
「東京から来ました。身がたっぷりでとてもおいしいです」
しかし、糸島市内にある別の漁港では異変が起きていました。

◆大黒丸 中西圭一郎さん
「今年は大きく育ったやつはちょっと死んだものが多いですね。口開けて中がスカスカ、空。生きているのは口閉じてくっついているという感じです」

この漁港で育てているのは、多くが宮城県産のカキ。

例年なら今の時期、食べ頃のはずですが、8割以上が「死滅」しているといいます。

カキ小屋の中には、一時的に持ち帰りの販売や平日の営業の取りやめを検討している店もあるということです。
◆大黒丸 中西圭一郎さん
「大体9月ごろには水温が下がるんですけど、真夏くらいの水温だったので、死んだのか、大きくなっていないのかなと思います」

カキが「死滅」した原因は、夏以降の厳しい暑さ。

福岡では海水温が例年より2℃ほど高い状況に…

カキは本来、夏場に産卵し、秋以降には栄養を蓄え身を太らせますが、今年は秋も水温が高く死滅してしまったのです。
◆糸島漁業協同組合 鹿毛俊作さん
「海の水温が1℃上がるとものすごい環境の変化なんですよ。このままずっと(水温が)上がっていけば、どんどん死ぬ量も増えていくかもしれないですね」
「夏」の猛暑が引き起こした「冬」の味覚の異変。

ただ、生産者は無事に生育したカキの身入りは良いとしていて、今後のカキの味にも期待して欲しいとしています。

そんな中、注目されているのが「三倍体カキ」という品種です。

通常、カキは夏に産卵期を迎え、栄養を使い切ってしまうため、身が痩せてしまうことが課題でしたが、「三倍体カキ」は産卵しにくく品種改良されたため、夏も身が痩せにくくなり、暑さが長引いても「死滅」しにくいとされています。

今シーズンから糸島の一部のカキ小屋でも養殖されているということです。

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