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“エッグショック”再来か…卵の値上がり続く 猛暑と鳥インフルのダブルパンチ 養鶏場は消毒徹底し厳戒態勢に 福岡

暮らし

3時間前

物価の優等生と言われている卵の価格をめぐって懸念が高まっていて、2022年起きたエッグショックの再来を指摘する声もあります。

福岡の現場を取材しました。
鉄板に広げられた黄色い卵を手早く、ヘラで形を整えていきます。

ぷるんぷるんのオムレツを乗せて完成したのは「デミソースオムライス」です。

スプーンを入れるととろっとろ、ふわっふわの半熟卵とご対面です。

◆来店客
「卵がふわふわしてて、めちゃめちゃおいしいです」
一方、ご飯の上にふわふわの卵を敷きつめ、揚げたてサクサクのトンカツをのせると「かつ玉丼」が完成。

黄金色の卵とご飯の相性は抜群です。
オムライスやカツ丼だけではなく、私たちの日々の食卓に欠かすことができない「卵」。

物価の優等生とも言われていましたがいま、その価格に異変が起きています。

JA全農たまごによりますと、福岡県内での卵の卸売り価格は今年7月までは1キロあたり200円程度でしたが、8月以降上昇傾向が続いていて、11月に入り270円台まで値上がりしています。

猛暑の影響でニワトリが夏バテし、生産量が減少したことが背景にあるとみられています。
卵の高騰をめぐってはさらなる懸念も…。

◆江藤農水相
「発生ペースは過去最悪だったときとほぼ同じペース」

鳥インフルエンザの発生拡大です。

九州では22日、鹿児島県出水市の養鶏場のニワトリから毒性の強い高病原性が疑われる鳥インフルエンザウイルスが確認され、約11万3000羽が殺処分されました。

今シーズンはすでに全国で次々と発生。

これは“エッグショック”と呼ばれる卵不足を引き起こした2022年に匹敵するペースで、26日までに9道県で11もの事例が確認されています。
福岡市内でも11月、野鳥の死がいから高病原性の鳥インフルエンザが検出されています。

こうした中、福岡の卵の生産現場では…。

◆記者リポート
「福岡県内の養鶏場にやってきました。けさとれたての卵が詰められていきます」

取材班が27日に訪れたのは福岡県鞍手町にある野上養鶏場です。

ブランド卵「味宝卵」は毎日約6万個が出荷されています。

黄身が濃く、プリっとした白身が特徴です。

◆常連客
「(殻を)割ったらクリってしている。いつも生で飲む!」

Q.生で飲むんですね
「“のどごし”がいい」
新鮮さにこだわっているという「味宝卵」。

そのブランド卵が産み落とされている鶏舎は…。

◆野上養鶏場 藤井豪社長
「真っ白になっているのが消石灰。消毒の意味をかねて、鳥インフル対策している」

10月に北海道で鳥インフルエンザが今シーズン初めて確認されて以降、消石灰での消毒を強化しているといいます。

立ち入り制限も厳しくしていて、従業員40人のうち鶏舎の中に入れるのは数人のみ。

敷地内に入る車も消毒液で洗うなど対策を徹底しています。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「海外で今年はすごい発生していると話をいただいていたので、渡り鳥通じてそれだけ日本にも入ってくるであろうと聞いている。とにかく消毒、これを徹底する」

鳥インフルエンザの影響で高まるエッグショック再来の懸念。
今後の卵の価格の見通しについて専門家に聞くと…。

◆元東京農業大学教授 信岡誠治さん
「年内は卵の価格がもう少し高くなって、高止まりする傾向の可能性が高い。クリスマスのケーキ・おせち・おでんなどもうちょっと上がる可能性の方が高い」

クリスマスや年末年始があと1ヵ月後に迫る中、需要が高まる卵の価格の動向が注目されます。

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