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福岡でも「津波リスク」専門家に聞く 夜間の避難は「徒歩」「極力近く」「高い場所」 わずか1分で水位上昇の想定も

気象・災害

1時間前

8日夜、青森県内で震度6強を観測する地震があり一時、太平洋沿岸に津波警報が発表されました。

福岡で夜間に津波が起きたらどう行動すればよいのか、専門家に聞きました。

8日夜11時すぎ、青森県八戸市。

青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5の地震が発生し、市内では震度6強を観測しました。

この地震でこれまでに50人以上がけがをしています(9日午後4時時点)。

また一時、北海道、東北の太平洋沿岸に津波警報が発表されました。
今回、夜間に発表された津波警報は福岡でも出される可能性があると専門家は指摘します。

◆九州大学 アジア防災研究センター 山城賢 教授
「西山断層が動くと、津波が発生する可能性はあります」

専門家が福岡でも津波発生の危険性があると指摘するのが、宗像市沖の玄界灘から朝倉市に至る約110キロの活断層の「西山断層」です。
西山断層で想定される最大の津波の高さと影響開始時間をみると、福岡市東区では7分、新宮町では5分、福津市や古賀市ではわずか1分で水位が20センチ上昇するとされています。

県内で夜間に津波警報が発表された場合、私たちはどう行動すれば良いのでしょうか?

◆九州大学 アジア防災研究センター 山城賢 教授
「情報で『何センチの津波の高さです』とあっても、自分の近くに来るときにはもっと大きい可能性もあります。夜間だと停電して(道路が見えない)信号がとまっていたりする。道路が被災して陥没していると車で走れない。基本的には徒歩で極力近くで高い場所に逃げるのが基本」
さらに安全に避難できるよう、日ごろの備えが最も重要だと専門家は指摘します。

◆九州大学 アジア防災研究センター 山城賢 教授
「数分で津波が来ると日ごろから言われていたとしても、数分で動ける体制になれるのかというところが一番難しい。日ごろからの意識や準備、それしかない」

いつどこで起こるか分からない地震や津波。

日ごろから改めて避難場所の確認や十分な備えをしておく必要があります。

福岡でも津波リスク

「福岡はほとんど津波は関係ない」と考える人もいるかもしれませんが、福岡にも津波のリスクはあります。

西山断層で大きな地震が起きた場合の想定を改めて確認します。

津波に関しては、都市直下型の警固断層よりも西山断層の方が具体的なリスクが示されています。

津波の到達時間は
■福岡市東区7分
■新宮町5分
■古賀市・福津市1分
■宗像市3分
などと想定されています。

そして津波の最大の高さは2.4~4.3メートルと予想されます。

4メートルの津波から逃げるには、高さが3階建て以上の建物に移動する必要がありますが、地震発生から数分間で建物を見つけて逃げるのは現実的には極めて難しそうです。

こうした地域の沿岸部に住む方はぜひ、普段から備えをお願いします。

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