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竹筒でタバコを吸う「きせる祭り」 400年以上の伝統 「鬼滅の刃」聖地にも 福岡・筑後市

暮らし

2022/12/13 17:45

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竹筒に刻んだタバコの葉を詰めて吹かすユニークな「きせる祭り」が、13日、福岡県筑後市の神社で行われました。



筑後市の溝口地区で400年以上前から伝わる「きせる祭り」。

その名の通り、竹筒で作った「きせる」をふかす珍しいお祭りで、五穀豊穣や子孫繁栄、地域の平穏を祈願します。

祭りの起源は戦国時代ー。

諸説ありますが、戦に敗れた溝口の人たちが、竹やぶに身を隠してきせるの代わりに竹筒で煙草を吸ったのが由来とされています。
◆祭りの参加者
「やはりこうのが本当の煙草の味やね」

先祖の苦労をしのびつつ、竹筒に刻んだタバコの葉を詰め、火鉢で火をつけてたしなみます。

もともとは、神社の氏子の家に関係者のみが集まって伝承されてきましたが、コロナ感染防止のために「溝口竈門神社」の境内で行われるようになった一昨年からは、地元の人や参拝者も祭りに参加できるようになりました。
溝口竈門神社は人気アニメ「鬼滅の刃」の聖地としても知られていて、きせる祭りにも県の内外から参拝者が集まります。

◆リポーター
「今日はどこから来たんですか?」

◆祭りの参加者
「大阪です。この祭りのために来てしまいました。僕自身がきせるで煙草を嗜んでいるものでして、1回この祭りは生で見たいという思いがあって、竹の青い感じ、フレーバーがすごく気持ちよかったです」
せっかくなので、番組スタッフもきせるを吸ってみることに。

しかしー。
◆リポーター
(吸ってむせる)
「刺激的ですね。ダイレクトに煙が中に入ってきます」

竹筒の太さが通常のきせるの2倍ほどあるために、吸い込む量を加減しないとこうなります。
むせかえる参加者の涙目の笑顔もおなじみの光景です。

◆溝口竈門神社の氏子
「日頃吸いよらんけんですね、私は。この時だけは先祖供養と思って吸いよりますばってん、辛か」
◆溝口竈門神社 宮総代長 坂口三男さん
「もともと3年前までは、座元の家の中で煙草を吸ったりしていたんですけれど、一般の方々も体験できるようにしましたので、祭りの形としては今の方が良いんじゃないかなと思っています。これだけは変えられないというところもあるので、その辺はきちっと受け継いでいきたいなと思っています」
あわせて13日は、1年間座元の家に祀られていた溝口竈門神社の御祭神を神社に送り出す神事もありました。

◆溝口地区の住民
「もう正月がくるなって感じです」

筑後市溝口地区で大切に受け継がれてきた「きせる祭り」。

祭りを終えた人たちは新しい年を迎える準備に取り掛かります。

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