2022/12/14 16:35
冷蔵庫に両親の殺害遺体 60歳男に懲役30年判決 福岡地裁「嫌なことから目を背けず考えて」
暮らし
2023/01/06 11:00
福岡市で2021年6月、高齢の両親を殺害し遺体を冷蔵庫に遺棄した罪に問われている60歳の次男に対し、福岡地裁は懲役30年の判決を言い渡しました。
判決を受けたのは福岡市西区の無職・松本淳二被告(60)です。
判決によりますと、松本被告は2021年6月、酒店だった福岡市西区の自宅で父親の博和さん(88)の首を電気コードで絞めて殺害し遺体を業務用冷蔵庫に遺棄したほか、母親の満喜枝さん(87)の首も絞めた上で冷蔵庫に閉じ込め窒息死させました。
判決によりますと、松本被告は2021年6月、酒店だった福岡市西区の自宅で父親の博和さん(88)の首を電気コードで絞めて殺害し遺体を業務用冷蔵庫に遺棄したほか、母親の満喜枝さん(87)の首も絞めた上で冷蔵庫に閉じ込め窒息死させました。
これまでの裁判で、一貫して罪を認めていた松本被告。
検察側は事件の背景について、「父親からトイレの介助を初めて頼まれた際、鬱積したいらだちが爆発して殺害に至った」「父親の殺害を目撃した母親についても口封じのため殺害した」「介護疲れと呼べるものではなく同情すべき点はない」などと指摘し、無期懲役を求めていました。
検察側は事件の背景について、「父親からトイレの介助を初めて頼まれた際、鬱積したいらだちが爆発して殺害に至った」「父親の殺害を目撃した母親についても口封じのため殺害した」「介護疲れと呼べるものではなく同情すべき点はない」などと指摘し、無期懲役を求めていました。
一方、弁護側による被告人質問では“35年間、1度も母親以外と会話がない”など松本被告の35年に渡る引きこもり生活の実態が語られ、弁護側は「被告人は孤独を選ぶ人格障害があり被告人の行動と障害には関連性がある」と主張し、「23年ほどの懲役刑が妥当」だとしていました。
1月6日午前11時から開かれた判決公判で、福岡地裁の鈴嶋晋一裁判長は、「ためらうことなく力一杯コードで首を絞め続けていて、強固な殺意に基づく犯行態様は相当悪質」と指摘。
また「犯行を見られたことから母親にまで手をかけたことは理不尽という他ない」などとして、松本被告に有期刑の最長である懲役30年の判決を言い渡しました。
このあと、裁判長は松本被告に以下のように説諭しました。
◆裁判長
「30年の懲役は長く、考える時間がいっぱいありますよね。お父さんとお母さんがどういった思いで育てたか、あなたと暮らしてきたか、考えてもらいたい。嫌なことから目を背けずに、逃げ回るばかりでいいのか、よく考えるようにしてください」
また「犯行を見られたことから母親にまで手をかけたことは理不尽という他ない」などとして、松本被告に有期刑の最長である懲役30年の判決を言い渡しました。
このあと、裁判長は松本被告に以下のように説諭しました。
◆裁判長
「30年の懲役は長く、考える時間がいっぱいありますよね。お父さんとお母さんがどういった思いで育てたか、あなたと暮らしてきたか、考えてもらいたい。嫌なことから目を背けずに、逃げ回るばかりでいいのか、よく考えるようにしてください」
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