工藤会 最高幹部に判決へ(4) 24日に判決 今後の『暴力団捜査』に大きく影響 福岡県
暮らし
2021/08/23 19:00
全国で唯一の『特定危険指定暴力団』工藤会。
トップには「死刑」、ナンバー2には「無期懲役」が求刑される中、福岡地裁の判断が注目される。
暗闇の中、警察車両を降りた1人の男。
正面をにらみつけ連行されていきます。
これはテレビ西日本が撮影した、若かりし頃の工藤会トップ、野村悟被告の映像です。
ほかの映像では野村被告の肉声も確認できました。
▼野村悟被告
「運転しているわけやないのに」
これから約20年後ー
組織内の足元を着々と固めていき、九州最大の暴力団、「工藤会」の総裁に上り詰めた野村被告。
しかしー
2014年9月11日。
▼樋口本部長会見
「本日、福岡県警察は全国で唯一特定危険指定暴力団に指定されている5代目工藤会のトップを殺人などの容疑で通常逮捕しました」
福岡県警は、いわゆる「頂上作戦」で、トップで総裁の野村被告とナンバー2の会長、田上不美夫被告らを殺人などの疑いで逮捕しました。
2人は港の公共工事の介入を断った元漁協組合長が射殺された事件。
また、工藤会捜査に携わっていた福岡県警のOBが銃撃された事件。
野村被告が通っていたクリニックに勤める女性が切りつけられた事件。
98年に殺害された元漁協組合長の孫が切りつけられた事件。
いずれも、市民ばかりを狙った4つの襲撃事件に関与したとされています。
2019年10月、福岡地裁で開かれた初公判で野村被告はー
▼野村被告初公判
「私は4つの事件全てにつき無罪です」
検察が起訴した内容について全面否認。
双方の主張が真っ向から対立する中、最大の争点となったのがトップの『指示』があったかどうかです。
※裁判より
▼弁護側
「元漁協組合長の殺害を指揮命令したのか」
▼野村被告
「いえ、ありません」
▼検察側
「配下の組員が被害者の会社に行っていたことは知っていたか」
▼野村被告
「知りません。人それぞれしのいで生きている。私に言うことはありません」
▼田上被告
「退職しても元警察官を銃撃すると、警察官は一丸となって工藤会を叩いてくると思う。分かっていて許すほど愚かでもありませんし、ばかでもありません」
▼弁護側
「女性看護師を傷つけるような指示は?」
▼野村被告
「治療の結果を愚痴ったことが組員に伝わりこうなったのかもしれない」
さらに野村被告は自身の「総裁」という立場について問われるとこう答えました。
▼野村被告
「何も権限はありません。総裁とは隠居ですね。飾り」
「一般人が刺されて気の毒に思う」
60回に及んだ公判で一貫して事件への関与を否認し続けた両被告。
直接的な指示を示す証拠がない中で検察側は関係者の証言を軸にトップの指示なしに事件を起こせない“上位下達”の組織であることを主張。
野村被告に「極刑を持って臨まなければ社会正義を実現することができない」と強く非難し「死刑」を、田上被告には「無期懲役」などを求刑しました。
一方、弁護側は「検察の主張は根拠がない」として『無罪』を主張しています。
幾度となく市民を恐怖に陥れた工藤会。
暴力団の現役トップに極刑が求刑された異例の裁判の判決は24日、言い渡されます。
トップには「死刑」、ナンバー2には「無期懲役」が求刑される中、福岡地裁の判断が注目される。
暗闇の中、警察車両を降りた1人の男。
正面をにらみつけ連行されていきます。
これはテレビ西日本が撮影した、若かりし頃の工藤会トップ、野村悟被告の映像です。
ほかの映像では野村被告の肉声も確認できました。
▼野村悟被告
「運転しているわけやないのに」
これから約20年後ー
組織内の足元を着々と固めていき、九州最大の暴力団、「工藤会」の総裁に上り詰めた野村被告。
しかしー
2014年9月11日。
▼樋口本部長会見
「本日、福岡県警察は全国で唯一特定危険指定暴力団に指定されている5代目工藤会のトップを殺人などの容疑で通常逮捕しました」
福岡県警は、いわゆる「頂上作戦」で、トップで総裁の野村被告とナンバー2の会長、田上不美夫被告らを殺人などの疑いで逮捕しました。
2人は港の公共工事の介入を断った元漁協組合長が射殺された事件。
また、工藤会捜査に携わっていた福岡県警のOBが銃撃された事件。
野村被告が通っていたクリニックに勤める女性が切りつけられた事件。
98年に殺害された元漁協組合長の孫が切りつけられた事件。
いずれも、市民ばかりを狙った4つの襲撃事件に関与したとされています。
2019年10月、福岡地裁で開かれた初公判で野村被告はー
▼野村被告初公判
「私は4つの事件全てにつき無罪です」
検察が起訴した内容について全面否認。
双方の主張が真っ向から対立する中、最大の争点となったのがトップの『指示』があったかどうかです。
※裁判より
▼弁護側
「元漁協組合長の殺害を指揮命令したのか」
▼野村被告
「いえ、ありません」
▼検察側
「配下の組員が被害者の会社に行っていたことは知っていたか」
▼野村被告
「知りません。人それぞれしのいで生きている。私に言うことはありません」
▼田上被告
「退職しても元警察官を銃撃すると、警察官は一丸となって工藤会を叩いてくると思う。分かっていて許すほど愚かでもありませんし、ばかでもありません」
▼弁護側
「女性看護師を傷つけるような指示は?」
▼野村被告
「治療の結果を愚痴ったことが組員に伝わりこうなったのかもしれない」
さらに野村被告は自身の「総裁」という立場について問われるとこう答えました。
▼野村被告
「何も権限はありません。総裁とは隠居ですね。飾り」
「一般人が刺されて気の毒に思う」
60回に及んだ公判で一貫して事件への関与を否認し続けた両被告。
直接的な指示を示す証拠がない中で検察側は関係者の証言を軸にトップの指示なしに事件を起こせない“上位下達”の組織であることを主張。
野村被告に「極刑を持って臨まなければ社会正義を実現することができない」と強く非難し「死刑」を、田上被告には「無期懲役」などを求刑しました。
一方、弁護側は「検察の主張は根拠がない」として『無罪』を主張しています。
幾度となく市民を恐怖に陥れた工藤会。
暴力団の現役トップに極刑が求刑された異例の裁判の判決は24日、言い渡されます。
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