2025/01/14 16:45
福岡県の高級イチゴ「あまおう」1月19日で“期限切れ” 県外や海外でも生産可能に “名乗らせない”権利でブランド維持へ
暮らし
2025/01/14 18:00
この時期、スーパーの店頭などにたくさん並んでいるイチゴの「あまおう」。
皆さんご存じ、福岡が誇るイチゴの高級ブランドなんですが今、大きな問題に直面しています。
皆さんご存じ、福岡が誇るイチゴの高級ブランドなんですが今、大きな問題に直面しています。
福岡県の南部、大木町にあるビニールハウス、赤いイチゴの実が実っていました。
あまおうです。
あまおうです。
このあまおうを育てている松永さん、8年前に脱サラし、イチゴ農家に転身しました。
◆イチゴ農家 松永健治さん
「あまおうが一番生計を立てられる作物だし品種だから選びました」
◆イチゴ農家 松永健治さん
「あまおうが一番生計を立てられる作物だし品種だから選びました」
出荷前のあまおうを見せてもらいました。
Qスーパーで(1パック)いくらくらい?
◆イチゴ農家 松永健治さん
「今は1200円とか1300円くらいしていると思います」
Qその単価は魅力的ですね
「単価が高いのは僕らにとってもメリットですね」
あまおうは全国のイチゴの中で20年、販売単価1位の座を守っています。
Qスーパーで(1パック)いくらくらい?
◆イチゴ農家 松永健治さん
「今は1200円とか1300円くらいしていると思います」
Qその単価は魅力的ですね
「単価が高いのは僕らにとってもメリットですね」
あまおうは全国のイチゴの中で20年、販売単価1位の座を守っています。
福岡が誇るブランドイチゴですが、栽培管理が大変です。
◆イチゴ農家 松永健治さん
「ほかの(イチゴの)品種ならそのまま放っておいても育つが、あまおうに関しては苗の管理をきちんとしないといけない」
福岡県内の農家が手間と時間をかけてそのブランド価値を守ってきたあまおうですが、ある権利がまもなく切れてしまうことが問題となっています。
それは「育成者権」。
新しい品種の種や苗、販売を開発者が独占できる権利で、福岡県が開発したあまおうは1月19日でその権利が切れてしまいます。
◆イチゴ農家 松永健治さん
「ほかの(イチゴの)品種ならそのまま放っておいても育つが、あまおうに関しては苗の管理をきちんとしないといけない」
福岡県内の農家が手間と時間をかけてそのブランド価値を守ってきたあまおうですが、ある権利がまもなく切れてしまうことが問題となっています。
それは「育成者権」。
新しい品種の種や苗、販売を開発者が独占できる権利で、福岡県が開発したあまおうは1月19日でその権利が切れてしまいます。
これまで福岡県内だけで生産されてきましたが、今後はあまおうと同じ味のイチゴを県外や海外でも生産することが可能になるのです。
福岡県の農水産物の中であまおうを中心としたイチゴの輸出は大きな割合を占めていて、2023年は600トン以上香港や東南アジア各国で大人気となっています。
海外でも“あまおう”が生産されるようになると大きな損失になりかねません。
◆イチゴ農家 松永健治さん
「1月19日以降どうなっていくのかというのは、僕ら生産者も注視していきたい」
福岡県の農水産物の中であまおうを中心としたイチゴの輸出は大きな割合を占めていて、2023年は600トン以上香港や東南アジア各国で大人気となっています。
海外でも“あまおう”が生産されるようになると大きな損失になりかねません。
◆イチゴ農家 松永健治さん
「1月19日以降どうなっていくのかというのは、僕ら生産者も注視していきたい」
この問題について福岡県は、あまおうに関しては今後も「JA全農(全国農業協同組合連合会)」が商標権を保有するため、“福岡県外産のものに「あまおう」を名乗らせない”、そうやってブランドを守るとしています。
◆福岡県 服部知事
「今後ともトップブランドとしてのあまおうの地位を揺るぎないものとしていく努力を続けたい」
◆福岡県 服部知事
「今後ともトップブランドとしてのあまおうの地位を揺るぎないものとしていく努力を続けたい」
地元の企業も動いています。
このロボット、自動であまおうの収穫を行います。
久留米市の会社が開発しました。
このロボット、自動であまおうの収穫を行います。
久留米市の会社が開発しました。
◆アイナックシステム 高田樹彦 取締役
「農園中を動き回りながら、収穫に適したイチゴのみを収穫していくロボットです。『これは完熟』などの判断をAIと画像処理でしています」
高齢化しているあまおう農家の負担を少しでも軽くしようと開発されました。
福岡が生んだブランド果実「あまおう」。
「育成者権」消滅というピンチも県をあげた取り組みで乗り越え、さらに世界へと販路拡大の道を歩もうとしています。
「農園中を動き回りながら、収穫に適したイチゴのみを収穫していくロボットです。『これは完熟』などの判断をAIと画像処理でしています」
高齢化しているあまおう農家の負担を少しでも軽くしようと開発されました。
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「育成者権」消滅というピンチも県をあげた取り組みで乗り越え、さらに世界へと販路拡大の道を歩もうとしています。
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