2023/01/25 14:25
「博多女性刺殺」なぜ防げなかったのか? 「逃げようがない」 ストーカー被害者が語る実態 【福岡】
暮らし
2023/01/25 19:15

なぜ、事件は未然に防げなかったのでしょうか?
◆記者リポート
「JR博多駅からおよそ200メートルの場所で事件が起きました。捜査員の姿が確認できます」
1月16日、JR博多駅前で起きた事件。
那珂川市の会社員・川野美樹さん(当時38)が、男に刃物で胸など十数カ所を刺され殺害されました。
事件の2日後に逮捕されたのがー
川野さんの元交際相手、寺内進容疑者(31)です。
◆寺内容疑者(取材による)
「復縁を求めたが叶わなかったので刺した」
川野さんは2022年10月、「寺内容疑者に別れようと言っても聞かない」と警察に相談。
その後、つきまとい行為がエスカレートしたため、警察は2022年11月、寺内容疑者にストーカー規制法に基づく禁止命令を出していました。
しかし命令から51日後ー
事件は起きてしまいました。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「『どこまでも追いかけてやる』10数年たっているけど、今でもその言葉は…本当にどこまでも追いかけてくる」
こう自身のストーカー被害の恐怖を語るのは、九州に住む鈴木さん(仮名)です。
鈴木さんは、元夫から激しいDV被害を受けていました。
別居をして離婚を望んだものの、元夫は協議に応じず、執拗なストーカー行為を続けたといいます。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「毎日、恐怖心があった。なんかわからないけど、いるんですよ。どうやって調べるのかわからない」
鈴木さんは警察や行政のすすめに従い、2人の子供を連れて一時保護施設「シェルター」へ避難しました。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「2週間の滞在のうちに遠くに逃げる方法を、役場やシェルターの弁護士が調べてくれる」
その後、鈴木さんは住む場所を変えて新たな生活を始めました。
しかし、10数年がたった今も、「いつ元夫が現れるか」と恐怖にさいなまれていると言います。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「日々ずっと怖い思いをしながら、本当疲れちゃって」
1月16日、博多駅前で元交際相手の寺内進容疑者に殺害された川野美樹さん。
事件直前、付近の防犯カメラには、川野さんと寺内容疑者が2人で歩いている様子が映っていました。
この映像について、鈴木さんは被害者の心理状況として「危険を感じていても逃げることは難しい」と言います。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「目の前に現れた時は逃げようがない。相手の怖さを知っているので、どうしていいかわからない。歩き続けるしかできない」
そして、今回の事件は川野さんの誕生日の2日前に起きました。
鈴木さんはストーカーにみられる「ある特徴」を指摘します。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「ストーカーたちは何かイベントごとに近寄る傾向があって、一番その時が、感情的に過ごした時のことを思い出しやすい。例えばお祝いした誕生日や付き合った日、そういうイベントごとに近づきやすいというのが経験者としてあります」
事件前、警察は寺内容疑者に対して禁止命令を出したあと、川野さんの自宅周辺を重点的にパトロールし、電話で経過確認をする対応をとっていました。
事件は未然に防げなかったのか?
専門家は、被害者側だけではなく、ストーカー側へのアプローチが重要だと指摘します。
◆NPO法人ヒューマニティ 小早川明子理事長
「(現在は)禁止命令が出た後に、警察官がストーカーの様子を監視したり、聞きに行ったりできる法律ではない。警察は被害者をよくパトロールしてくれて様子を見て連絡してくれるが、被害者としてはストーカーを見張ってほしいし、加害者の様子も知りたいし、警戒心を持たせてほしい気持ちもあるので、その辺は議論してほしい」
◆記者リポート
「JR博多駅からおよそ200メートルの場所で事件が起きました。捜査員の姿が確認できます」
1月16日、JR博多駅前で起きた事件。
那珂川市の会社員・川野美樹さん(当時38)が、男に刃物で胸など十数カ所を刺され殺害されました。
事件の2日後に逮捕されたのがー
川野さんの元交際相手、寺内進容疑者(31)です。
◆寺内容疑者(取材による)
「復縁を求めたが叶わなかったので刺した」
川野さんは2022年10月、「寺内容疑者に別れようと言っても聞かない」と警察に相談。
その後、つきまとい行為がエスカレートしたため、警察は2022年11月、寺内容疑者にストーカー規制法に基づく禁止命令を出していました。
しかし命令から51日後ー
事件は起きてしまいました。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「『どこまでも追いかけてやる』10数年たっているけど、今でもその言葉は…本当にどこまでも追いかけてくる」
こう自身のストーカー被害の恐怖を語るのは、九州に住む鈴木さん(仮名)です。
鈴木さんは、元夫から激しいDV被害を受けていました。
別居をして離婚を望んだものの、元夫は協議に応じず、執拗なストーカー行為を続けたといいます。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「毎日、恐怖心があった。なんかわからないけど、いるんですよ。どうやって調べるのかわからない」
鈴木さんは警察や行政のすすめに従い、2人の子供を連れて一時保護施設「シェルター」へ避難しました。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「2週間の滞在のうちに遠くに逃げる方法を、役場やシェルターの弁護士が調べてくれる」
その後、鈴木さんは住む場所を変えて新たな生活を始めました。
しかし、10数年がたった今も、「いつ元夫が現れるか」と恐怖にさいなまれていると言います。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「日々ずっと怖い思いをしながら、本当疲れちゃって」
1月16日、博多駅前で元交際相手の寺内進容疑者に殺害された川野美樹さん。
事件直前、付近の防犯カメラには、川野さんと寺内容疑者が2人で歩いている様子が映っていました。
この映像について、鈴木さんは被害者の心理状況として「危険を感じていても逃げることは難しい」と言います。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「目の前に現れた時は逃げようがない。相手の怖さを知っているので、どうしていいかわからない。歩き続けるしかできない」
そして、今回の事件は川野さんの誕生日の2日前に起きました。
鈴木さんはストーカーにみられる「ある特徴」を指摘します。
◆ストーカー被害者・鈴木さん(仮名)
「ストーカーたちは何かイベントごとに近寄る傾向があって、一番その時が、感情的に過ごした時のことを思い出しやすい。例えばお祝いした誕生日や付き合った日、そういうイベントごとに近づきやすいというのが経験者としてあります」
事件前、警察は寺内容疑者に対して禁止命令を出したあと、川野さんの自宅周辺を重点的にパトロールし、電話で経過確認をする対応をとっていました。
事件は未然に防げなかったのか?
専門家は、被害者側だけではなく、ストーカー側へのアプローチが重要だと指摘します。
◆NPO法人ヒューマニティ 小早川明子理事長
「(現在は)禁止命令が出た後に、警察官がストーカーの様子を監視したり、聞きに行ったりできる法律ではない。警察は被害者をよくパトロールしてくれて様子を見て連絡してくれるが、被害者としてはストーカーを見張ってほしいし、加害者の様子も知りたいし、警戒心を持たせてほしい気持ちもあるので、その辺は議論してほしい」
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